土づくり肥料・ようりん

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土づくり肥料

リンとけい酸成分の補給が重要となる土づくり肥料として、く溶性りん酸の「ようりん」系と、けい酸の「ケイカル」をご用意しております。また、両者混合品を各種取り揃え、お客様の田畑に合ったものをお選び頂けます(指定配合、エンリッチ)。

りん酸過剰なほ場については、けい酸の溶解性を高め、且つ低りん酸成分の「スーパーエンリッチ1号」をご用意しています。地力は一旦低下しますと元に戻すのは大変ですので、持続することを心掛け、省力的で有効的な土づくりをお手伝いします。

ようりん系: ようりん (く溶性りん酸肥料)
       指定配合 (砂状ようりんと砂状ケイカルの混合肥料)
       エンリッチ (ようりんとケイカルを含む粒状肥料)
       スーパーエンリッチ (けい酸の肥効を高め、リン濃度を抑え、施用量少で省力化可能)
ダブリン (く溶性リン酸に加えて水溶性りん酸を含有し、高いリン濃度の肥料)
ケイカル (けい酸質肥料で、他のけい酸質肥料に比べ、可溶性けい酸濃度が高い)

以下、ようりんの特徴について、ご紹介いたします。

ようりん

●はたらき

1. りん酸、けい酸、苦土、石灰がバランスよく含まれているので、土づくり肥料として、良質な米作りに役立ちます。他に、麦・野菜・果樹・大豆・飼料作物などに幅広く使用され
ています。

2. 有機物(稲わらなど)のすき込み時に使用するとりん酸、
苦土、石灰が稲ワラなどの有機物の分解に必要な微生物の栄
養源となり、有機物が早く腐熟するので、土壌の地力を高め
肥料の効果が増進されます。

出展元:「土づくり肥料のQ&A」
(土づくり肥料推進協議会、H20年6月発行)
詳細は「Q&A」コーナー:ようりんの項  p.82

3. 適量の継続使用により高い収量を保ち、
異常気象にあっても被害を軽減するのに役立ちます。

 

●特性

1. ようりんの各成分は、根から出る有機酸や土壌中の弱い酸と接触してゆるやかに溶け出す「く溶性」のために、初めから終わりまで作物の成長にそって長時間、有効に吸収されます。これは、「接触溶解吸収」といわれ、ほかのりん酸質肥料には見られない特長です。

2. 水溶性のリンは土壌中の鉄やアルミニウムと結合しやすく土壌中に固定され水に溶けなくなり植物に吸収されにくくなるのに対し、ようりんのリン成分はカルシウム型で保持され、ゆっくりと長く根に吸収されます。

3. 各成分が弱い酸に溶ける「く溶性」のため、田面水の河川、湖沼などへの流亡が少ない環境にやさしい肥料です。

4. ようりんは、りん酸、けい酸、苦土、石灰がバランスよく含まれていので、「ひとつで4つの肥料のはたらき」をする総合的で省力的な土づくり肥料です。苦土、石灰のアルカリ分は、酸性土壌の矯正に役立ちます。

5. さらにけい酸分を高めた製品「スーパーエンリッチ」、鉄分を高めた製品「鉄入りスーパーエンリッチ、美土里」もあり、施肥量を減らすこともできます。

6. 野菜・果樹を中心とした畑作物には、ホウ素(B)と マンガン(Mn)を含む
「BMようりん」がより効果的です。

粒状タイプ

ようりんは、砂状タイプと粒状タイプがあります。粒状タイプは上記特徴に加え、次の特徴があります。
・施肥効果は、「ようりん・BMようりん」と同じです。
・粒状でまきやすく、施肥の省力化が図れます。
・比重が軽く、かさが増え、取り扱いやすい肥料です。
・どんな肥料とも配合でき(酸性肥料との混合は避ける)、 また機械散布にも好適です。

各製品の保証成分量(%)

  りん酸 けい酸 アルカリ分 苦土 ホウ素 マンガン
ようりん
20 20 50 15    
BMようりん 20 20 45 13 0.5 1
粒状ようりん 20 20 45 12    
粒状BMようりん 20 20 45 12 0.5 1

施用法

①水稲の場合は、収穫後(でき秋)または春代かき前に施用してください。
②牧草地の場合は、りん酸吸収係数の3~5%相当量を施用すれば、酸性の中和、苦土の補給(グラステタニー防止)、活性アルミニウムの抑制や有効りん酸の富化に役立ち、また牧草地の多収のために、20~40kg/10aの追肥が有効です。
③各作物の一般施肥の目安は次の量であり、土壌の条件によって増減して下さい。

詳しくは、最寄のJAにご相談ください。

施用量(例)                       (㎏/10a : ( )は袋数)

水稲・麦 野菜・果樹 飼料作物 豆・芋類
40~80 60~120 60~100 40~60 60~80
(2~4) (3~6) (3~5) (2~3) (3~4)

※土づくりの場合、りん酸やカルシウム、苦土などが非常に不足している土壌、開拓地、強酸性土壌、不良火山灰土壌、基盤整備圃場などでは、りん酸吸収係数の3~5%相当量を施すと顕著な効果があります。

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