技術情報  

減肥、減リン

 土壌分析で地域によってはリンは十分に存在しているという事から、減肥、減リンがうたわれています(注1)。
 しかしながら、丈夫で美味しい米作りには土づくりは重要です。日本の土壌の多くは、黒ボク土などの火山灰土壌で、土壌は酸性で、鉄やアルミニウムが多く含まれています。このような土壌ではリン酸は鉄やアルミニウムと結合して作物にはほとんど利用されませんが、水に溶けにくい“く溶性リン酸”は、作物の根の先から出る有機酸に溶けるタイプのリン酸で、毎年一定量の“く溶性リン酸”の補充は望ましく、“く溶性リン酸”肥料である「ようりん」の継続的利用をお薦めします(注2)。また、稲作にはケイ酸質肥料も欠かせません。
 そこで、南九州化学は、リン成分を減らし、ケイ酸成分、苦土成分を複合した肥料「スーパーエンリッチ1号」をお届けしています。各成分をバランスよく配合した事から、散布量も少なく済み、省力化できるとお客様にも好評です。更に鉄分不足が心配される農家様には、鉄入りタイプもご用意いたしました。 「粒状鉄入りスーパーエンリッチ1号」「粒状鉄入りエンリッチ40号」

注1:農研機構「水稲作におけるリン酸減肥の基本指針」
https://www.naro.affrc.go.jp/project/results/research_digest/digest_technology/digest_crops/054672.html

http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/narc/2013/13_004.html


リン酸無施肥よりは標準施肥量~その半量程度の施肥量が必要

注2:全農「りん酸の効果」 https://www.zennoh.or.jp/activity/hiryo_sehi/pdf/qa_rinsan.pdf
「Q&A」コーナー: 「りん酸の効果」の項

エンリッチの試験例

 JA全農えひめでは、収量・品質向上を目指した「土づくり」 「根づくり」栽培体系試験が行われました。
「土壌改良材」には、稲に必要なけい酸、鉄、りん酸、苦土を含む「鉄強化美土里」を散布
収穫してみると、4圃場中2圃場で収量において明らかに増収となって「土づくり」 「根づくり」の効果がみられました。「鉄強化美土里」は鉄を強化したエンリッチ肥料です。

http://www.eh.zennoh.or.jp/public_magazine/pdf/agreed1702.pdf


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